はーとケアのお仕事コラム お仕事コラムでは介護施設で働く医療職・介護職員のお役立ち情報を公開しています。 はーとケアのお仕事コラム お仕事コラムでは介護施設で働く医療職・介護職員のお役立ち情報を公開しています。
  • お仕事について

部下の能力開花は関わり方次第「あなたの部下は何色レンジャー?」【1】人間関係構築は3ステップで

仕事をしていると、一緒に働く人に対してこちらの意図がうまく伝わらなかったり、思うようにプロジェクトや業務がすすまないということが多いと思います。
年齢や性格、様々なバックグランドを持つ人材が集まる現場では一層、そのような状況が多くあるのではないでしょうか?

そこで、今回は、色彩学と心理学をミックスさせたメソッドに基づいた 
松尾久美子氏の著書「部下の能力開花は関わり方次第 あなたの部下は何レンジャー?」の中から 職場での人間関係が円滑に進むヒントとなる内容を紹介していきたいと思います。


人間関係構築は3ステップで

組織の成功循環の法則

リーダー論やマネジメント論で耳にするマサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱した「組織の成功循環モデル」をご存じでしょうか?
これは組織が成果を上げるため、成功に向かって進んでいくために、重視しなければならないポイントを示唆してくれる理論・考え方です。


組織の成功循環の法則

【グッドサイクル】
❶メンバー間での活発なコミュニケーションがあり、互いに尊重する関係、その中での活発な情報の共有
❷思考の質が向上
❸自分で考え、自発的に働く人が増える。好ましい行動が継続
❹目標達成&共に喜び合うこと
❺メンバー間の信頼関係が強化

組織がよくなることで、業績が上がる、業績が上がることで、組織がさらによくなる、これが理想的なグッドサイクルです。

【バットサイクル】
業績に対して厳しい目が向けられ
❶数字への追い込みが強くなる
❷疲弊し、関係性の質が悪化→互いに批判的になり、責任転嫁やなすりつけ、責める心が蔓延
❸関係性の質の悪化は、思考の質の悪化・低下につながり、仕事について自分で考えずただ淡々とこなすだけに
❹行動の質がさがる
❺結果がでにくくなる
❻メンバーを責めるなど他責の人が増え、関係の質は一層悪化します

結果に関係のないように思える「関係の質」を向上させることが、一番の近道であり成功の法則であるといえるのです。

関係の質を高める3ステップ


関係の質を高める3ステップ

【1ステップ:自分を知ること】
他人と関わる前提として、自分を知ることが第一歩です。
自分がどんな性格で何を大事にし、どんなことに喜びを感じ、どんなことを嫌がるか。
自分の得意、不得意、自分をとことん知ることです。


【2ステップ:相手を知ること】
後輩・部下がどんな性格で、何を大事にし、どんなことに喜びを感じ、どんなことを嫌がるか。
得意・不得意は何か。自分とどう違うのか。
よし悪しの判断はせず、ただ知ることです。


【3ステップ:関わり方を変える】
後輩・部下の特性がわかると、どう接したらよいかがわかってきます。
自分との違いを受け入れ、相手の内発的動機付けを共に探します。
相手を変えようとしてもうまくいきません。
ですが、関わり方を変えると相手の行動は変わってきます。
相手の心の扉を開くことができるのは、あなた自身の相手への関わり方次第です。

長期的な組織繁栄のために、後輩・部下の主体的な行動を促すためにも、相手を知り、相手を認め、違いを受け入れた関わり=働きかけで信頼関係を築いていきましょう。


「組織の成功循環モデル」という理論は、始めて知ったのですが、確かに、人間関係のよい職場では、みんなが活発なコミュニケーションをとることで、それぞれが意見を出し合って、率先して仕事に励むという良い雰囲気がありますよね。


そうだね!
怒られたりしながら、とりあえずこなす仕事と、自分の中からやる気がでて取り組む仕事では、結果がまったく違ってくるよね。
人との関わりはどうでもいい、自分だけがよければという考えが蔓延している職場では、組織を繁栄させていくことは難しいってことだね。


今回のコラムは、松尾久美子氏の著書「部下の能力開花は関わり方次第 あなたの部下は何レンジャー?」の中から抜粋させていただいております。
人の色彩学と心理学をミックスさせた独自メソッド「色コミ」をベースに、色タイプごとの人への関わり方についてまとめられた本になっています。読みやすく面白い書籍です。人との関わり方に興味のある方に是非読んでいただきたい一冊です。

部下の能力開花は関わり方次第 あなたの部下は何色レンジャー?
販売価格1,650円(税込)
松尾 久美子 著/B6判並製/P160/発行:2020/8/4